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herrlichtの日記

フリーランスの企画職を目指す、今は単なるノンスキル会社員の日記

私が有識者から価値あるアドバイスを引き出すことに失敗した3つの原因

こんにちわ。herrlichtです
昨日、私が立ち上げようとしている新規ビジネス領域の有識者に、企画のプレゼンをした上で、改善の方向性についてディスカッションをする、という機会がありました。
とても貴重な機会だったのですが、結論から言うと、あまり実のある時間にすることが出来ませんでした。率直に悔しいですし、もったいないことをした、という気持ちで一杯です。
せっかく手痛い失敗したので、その要因を自分なりに整理したうえで、本エントリで共有をしたいと思います。

あ、失敗例なんてあまり役に立たなさそうだし、読まなくてよいか、と思った方がもしいらっしゃったら、ちょいとお待ちを。

成功例と失敗例、どちらが有用な情報かというと、コレ間違いなく失敗例です。
成功例というのは、数えきれないほど沢山ある必要条件全てが幸運にも上手く満たされることによって成功例となるのですが、そのたくさんある必要条件を網羅的に記述することは極めて困難です。「○○を成功させるための4つの条件」みたいな記事があって、なるほどごもっともと思ってその4条件を満たすよう注力していたら、記事に書かれていなかった5つ目、6つ目の条件を満たせなかったが故に失敗する、なんて例は枚挙に暇がありません。成功例には、あまり再現性が無いのです。
翻って失敗例というのは、沢山ある必要条件の一つでも欠ければ失敗例となるので、仮に失敗の要因を網羅し切れなかったとしても、一部列挙された要因自体の再現性は失われません。つまり、意識をしておけばきちんとご利益がある情報なのです。にも関わらず、人の性なのか、失敗を積極的に公開、共有し要とする人は多くないので、情報の供給自体が多くないんですよね。
そういう意味で、このエントリは私のイチオシです。「有用」かどうかという視点で言えば、過去300以上のブクマを頂いた記事よりも「有用」だと思います。まぁ、「有用」だからといってエントリとして「面白い」かどうかはまた別問題なんですけど...。

前置きが無駄に長くなりました。以下本題。

今回の有識者ディスカッションで私がやらかしたミスは、大きくは以下の3点だったかと思います。

有識者を(無意識のうちに)全知全能だと思い込んでおり、適切な質問項目の厳選を怠っていた。

昨日ディスカッションした有識者が、業界歴が非常に長くある程度名前も知れた方だったこともあり、業界素人の自分にとっては「自分の知らないことを何でも知っている人」であるかのように、半ば無意識のうちに認識をしていました。しかし当たり前ではありますが、有識者も神ならぬ一個人であり、よく知っていることもあれば、わからないこともあります。
例えば、業界の歴史や、既存プレイヤーの実態、新規参入プレイヤーの動向であったり、いわゆる業界慣行といった分野の知識にはとても精通されていました。一方で、自身で当該業界で起業をされた経験がある方ではなかったので、「新規ビジネスの立ち上げ」に関して何かしら特別な知見を持っている方ではありませんでした。
そのような方に、業界知識もある程度関わる話とはいえ「新規ビジネスを立ち上げる上でどのようにしていいか困っていること」に対してアドバイスを求めること自体が間違っていたのですね。で、ピントのズレた質問をするしても、当然先方は上手い回答が出来ず。それはとても気分が悪いことなんだと思います。結果、ディスカッションの空気が重くなってしまい、本来詳しく知っているはずの事柄について投げかけても、反応が鈍くなってしましました。
事前に先方有識者のバックグラウンドを精査して、どのような質問を投げるかを厳選すべきでした。さらに言ってしまえば、それをしっかりと考えていたら、今日の段階ではディスカッションをお願いしなかっただろうと思います。もっとビジネス構築が進んだ段階でお会い出来ていれば、今日の数倍は実のあるディスカッションになったはずであり、とてももったいないことをしたという思いがあります。

有識者が「前置きはいらない派」なのか、「いきなりビジネスの話など無粋派」なのかを見定めようとしなかった。

昨日のディスカッションはあらかじめ時間が1時間と決められていました。お忙しい中時間を確保していただいてありがたいと思う一方で、十二分な時間ではないなと事前の段階で考えていました。そういう焦りもあり、挨拶もそこそこに本題のプレゼンを始めてしまったのですが、後々ディスカッションをしている中で先方のキャラクターが見えてくると、アイスブレイクはしっかりと行っておくべきだったと後悔をしました。
先方は、ビジネスライクな切れ者、というよりかは、人として温かみのある少しシャイな方でした。このような方とは、急がば回れ、まずは焦らず1対1の人間関係を構築することに時間を割いたほうが、最終的にはより多くの収穫を得ることが出来ただろうと思います。
今回その有識者とお会いすることが出来たのは、知人の紹介がきっかけでした。その知人に事前に有識者の人となりを聞いておき、どのようなイントロダクションにすべきかしっかりとシミュレーションしておけば、このようなミスはしなかっただろうと思います。返す返す準備不足でした。

③ディスカッションに入る前までに、前提認識のズレが生じやすいポイントを効果的に潰すことが出来なかった。

企画のプレゼンが終わり、ディスカッションに移行したのち、話が上手く噛み合わないことが何度かありました。その原因は、ディスカッションに移行する事前の段階で、前提認識をすり合わせきれなかった点にあったと思います。今回のディスカッションの場合、特に大きな前提認識のズレが生じていたのは「ビジネスのゴール感」でした。
私は業界の中でもかなりニッチなニーズに特化したサービスを個人で展開しようとしていて、目指す収益規模も決して大きくありませんし、既存のプレイヤーとがっぷり四つで組み合うことも想定していません。ただ、このような姿勢は新規ビジネスの企画という意味ではかなり異質なことです。先方有識者からすれば、どうしたって一般的な新規ビジネス開発/起業のイメージを下敷きにして話をされます。この部分の認識の溝を埋めるのに手間取ったことが、先方の私の能力に対する疑念を引き起こし、ディスカッションを停滞させることに繋がったと考えています。
私としても、自分の「ビジネスのゴール感」を相手としっかりと共有する必要性は事前に認識していましたので、プレゼンの中で端々にメッセージを埋め込んだつもりではいたのですが、それが十分には伝わりませんでした。ディスカッションの前に「改めて、このような前提認識に立ってディスカッションを進めたい」という整理を明示することも考えたのですが、やや傲慢な印象を与えるかなと思い行いませんでした。ただ、議論が空転するくらいであれば(しっかりと表現上のトゲ抜きをした上で)明示をしても良かっただろうと思います。

...こうして振り返ってみても、そもそも難しいディスカッションだったな、という感覚も正直あります。上記の反省をした上で時間を巻き戻したとして、果たしてどれほどあの1時間を改善することが出来るか、あまり自信がありません。
しかし、だからこそ、そんなに難しいことに取り組むからこそ、事前に出来る準備は全てしてから臨むべきであったと思います。

今回は「有識者から新規ビジネス立ち上げのアドバイスを引き出そうとして失敗した」事例を取り上げましたが、別にテーマが新規ビジネスであるとか相手が有識者であるとかに限らず、他人から価値ある情報を引き出したい場合全般に当てはまる失敗要因かと思いますので、何かのご参考にでもなれば幸いです。

今後も失敗ネタは積極的に書いていきたいと思います。
それでは、また。