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herrlichtの日記

フリーランスの企画職を目指す、今は単なるノンスキル会社員の日記

創業メンバーの選び方

こんにちわ、herrlichtです。

本日のエントリは、新しいビジネスを立ち上げる際に、どのような視点で創業メンバーを選べば良いか、についてです。

まず大前提として

「自分のビジネスを持つこと」自体が目的である人は、そもそも全てのプロセスを自分一人で担えるようなビジネスを組み上げることを目指すべきです。
このブログでも何度か言及していますが、人件費は強烈に重いコストなので、一人メンバーに加えるごとに、「ペイするビジネス」の弾数は指数関数的に減少していきます。
よって、創業メンバーとしてどのような人を引き込むべきか考える前に、どのようにすれば自分一人で回していけるビジネスを構築できるかに思考リソースを割くべきです。

一方、「コレはイケる/コレをやりたい」と思えるビジネスアイデアを既に持っており、「自分のビジネスを持つこと」はあくまでアイデアを実現するための手段であるという人にとっては、そのアイデアが自分一人では到底実現し得ない場合も当然にあり得ます。そのような場合は、素直に仲間を募って、役割分担をするしかありません。

本日のエントリは、後者の人向けのエントリということになります。

さて、ある人を創業メンバーとして招き入れるべきか否かの判断は、私は以下の必要十分条件を満たしているかどうかを基準として行うことにしています。

必要条件:新規ビジネスに対し当事者意識を持ってくれる人であること

新しいことを始める時は誰だって不安です。そんな時にパートナーを探すとなると、頼りがいがあって高潔な、およそ人間関係のトラブルを引き起こしそうにない人格者を求めたくなるわけです。しかし、結局のところ自分の周囲には自分と近しいレベルの人間しかいないので、自分自身を顧みればそう高望みをするのも無茶というものです。
とはいえ、個人的に唯一絶対的に重視すべきだと思っている点がありまして、それは「これから始めるビジネスに対し当事者意識を持ってくれる人かどうか」という点です。
新規ビジネス開発の現場は山あり谷あり、どんな問題が現れても、それら全てを数少ないメンバーで力を合わせて解決していく姿勢が重要になります。役割分担はビジネスを効率的/効果的に進めていくために確かに重要ではあるのですが、かといって創業メンバーが各々の役割に拘泥しているようでは、迫りくる問題を乗り越えていくことはできません。
問題に直面した時、当事者意識の薄い人間は、「その問題は俺のテリトリーのものじゃない」とか「だから俺は前に反対したんだ」などと、評論家めいたことを言い出します。そういう人間と組んでしまうと、どこかでメンバー間の関係性が瓦解する日がくることになります。
この「当事者意識を持てるかどうか」は、報酬等インセンティブ設計の問題ももちろんあるんですが、究極的にはその人の性根に根差した、れっきとした能力であると考えています。この能力に欠けている人は、他にどんな突出した能力があったとしても、創業メンバーとしては不適格だと考えています。

十分条件:自らに不足しており、かつ新規ビジネス開発/運営に必須な具体的スキルを有していること

上にも書きましたが、自分が立ち上げようとするビジネスにメンバーを招き入れる目的は、ひとえに目標の達成に向けた役割分担をするためです。
適切な役割分担をするためにも、そもそも新しいビジネスを始めるにあたって必要となる機能がどのようなものなのか、ということは、しっかりと把握しておく必要があります。
とはいうものの、ビジネスの形態にも様々なものがあり、それら全てを網羅するように必要機能を列挙しようとしたらキリがないのですが、それでも贅肉をそぎ落としていけば、「新規ビジネス立ち上げ/運営に必要な機能」は大きく↓の4機能に集約されると考えています。

  1. イデアを基にビジネスモデルを描く(企画機能)
  2. ビジネスモデルの核となるシステム/製品を組み上げる(エンジニアリング機能)
  3. 組み上げられたシステム/製品に魂を吹き込む(デザイン機能)
  4. 魂を吹き込まれたシステム/製品を世に送り出す(セールス機能)

これら4機能の重要性の比重は、当然ですがビジネスの形態に大きく左右されます。
自分が始めようとしているビジネスにとって、各機能がどれほどの重要性を持つのかを評価し、自分のスキルセットを見比べ、ビジネス上クリティカルであり、かつ自分には不足している部分を補ってくれる人を引き入れる、というのが、創業メンバーを選ぶ際の基本的なプロセスになります。
ただ、何度でも書きますが、人件費が極めて重いコストなので、やみくもに人を増やすことは決して勧められません。不足分をシビアに見積もったうえで、出来る限り少ない人数でその不足分を埋められるよう、八方手を尽くすべきだと思います。

なお、ここからは個人的な経験と自分の観測範囲での話になりますが、1.企画機能と2.エンジニアリング機能を軽視している人は殆どいない一方で、3.デザイン機能と4.セールス機能に関してはその重要性を過少に見積もられていることが多い気がします。
これは1.~4.が行きつ戻りつはありつつも大まかには上流~下流の関係にあって、上流工程よりも下流工程のほうが取り組むタイミングが遅い故、その必要性を軽く見積もられがち、という単純なバイアスに起因するものなのかもしれませんが、なかなか馬鹿に出来ない問題を引き起こします。
私も最初は③と④はあまり重要視していませんでした。しかし、企画とエンジニアリングを突き詰め、だんだんとビジネスが形になり始めてくると、結局ビジネス拡大のボトルネックがデザインとセールスの在り方にあることに気が付きました。
だから創業メンバーを増やしておけば良かった、と短絡的に行き着くものではないですが、少なくともスタートの時点で3.と4.の重要性を今のように認識できていれば、ビジネスモデルやシステムの設計の時点でもう少し工夫のしようがあったのかな、とも思います。

以上、つらつらと創業メンバーを選ぶ際の視点について書いてきました。
内容をまとめると

  • 当事者意識を持てない人間をメンバーに引き入れてはいけない。当事者意識を持てるかどうかは、人に紐づく具体的な能力の一つである。
  • 1.企画機能、2.エンジニアリング機能、3.デザイン機能、4.セールス機能のうち、立ち上げようとしているビジネスにとってクリティカルであり、かつ自分には不足している機能を補ってくれる人を厳選しメンバーに引き入れるべし。

ということになります。文量のわりに結論はやたらシンプルですね(笑)

それでは、また。